スリザーリンクが好きだ

シリコンバレーから将棋を観る」という本を読みました。面白かったです。すごく面白かった。

ぼくなりの解釈をざくっと言うと、「それなりの棋力があって、棋譜を並べて自分の中で構築しなおすくらいのことが出来ないと、プロ棋士の戦いは楽しめない、というのは思い込みではないのか。うまくその間を埋めることができれば、将棋の能力なりに、最強の知力のぶつかりあいをエンタテインメントとして楽しめるのではないか」「そのためのひとつの試みとして、観戦記をwebで発表してみた。将棋の観戦記のメインの媒体である新聞と比べて、リアルタイム性にも分量制限(のなさ)でも優位にある」といったところでしょうか。

読んでいてわくわくが止まりませんでした。知のエンタテインメントについて考えるところのある人には是非是非おすすめです。

で、自分の趣味のパズルについてはどうだろう、と思ってしまうのですが、まあさすがに解かないでも面白い、という状況は置いておくとして、だいたい解く時には作者の思考は追体験するわけで、世の中の他の娯楽に比べると、その部分では自動的にですが進んでいるのかなあ、と思ったりします。

さて。

もうちょっとプリミティブな、というか、将棋から思いついた単純な話ですが、ここにスリリンをいい加減に作った動画を用意してあります。
これは、なにも考えてないところから作りはじめて解き直しまで収めていて、まあ調子が良いときはこんな感じで作ってますかね、というものなんですが、これを見ながら解説を加えてみるというのはいかがでしょう。将棋中継の大盤解説のノリです。

聞き手「さて、初期配置が終わりました。表出数字の量としては普通かなと思いますが」
○○八段「そうですね。数的には標準ですが、真ん中の辺りに少々迷いが見えました。中心2×2を埋めそうで埋めなかったですね。展開によってはここに手が入るかも知れません」



聞き手「ちょっと手が止まったようですが?」
○○八段「テンポ良く進んできたのですが、悩んでいるみたいですね。。。まだ考えてますね。。。ここまでの展開を最大限生かすなら、ここに3でここに0でしょうか。ちょっと安易に見えますが、この作者らしい進め方ではあります。。。まだ考えてる。これはもしかしたら大幅に消してやり直すかもしれませんよ」
聞き手「あ、ふたつ消して。。。ここに2と0ですね」
○○八段「うーん、決して悪くは、、、ないと思いますけども、、、展開次第でしょうか」



聞き手「ということで、無事完成しました」
○○八段「そうですね。途中、冷や冷やしたところもありましたが、この作者らしい問題に仕上っているのではないでしょうか。あ、2を入れないまま解き直してますね。早く確認したくてしょうがないんでしょうね」

とかなんとか。いかがですか○○八段?


この問題をカンペンにリンク、しますが、個人的には動画の方を先に見ることをお勧めします。