波及効果が好きだ

http://pzv.jp/p.html?ripple/6/6/kpvnqi72v1cf2l1l1l5l4l1

自分の名前を伝えて、「ああ、あの、解きやすい波及効果を作る人ですね!」なんてことを言われたいものだと日々考えながら生きております。
たとえば、ということで、最初に提示した波及効果はそのサンプル。趣向としては、「(うまく選んでいけば)どの数字を決めるにも、ひとつの数字の影響だけから決めることができる」というもの。
言葉ではわかりにくいので、途中経過で示しましょう。
まずは単純な例。赤で示した「2」がひとつの数字から確定しています。

少し進めて、こんなのも許容します、の例。


一方、(いまのところ)こんなのはダメ、の例。赤で示した「3」を確定するために、2つの数字の影響が必要です。


とはいえ上に示したように、先に「2」を決めてしまえば、それによって最後の3の影響の片方は必要なくなり、めでたくひとつの数字から確定することができます。これが(うまく選んでいけば)の意味ですね。

このような趣向で一問押し切れば、解きやすい波及効果が仕上がるのではないでしょうか、というサンプルだったわけですが、いかがでしたでしょうね。

「でも、6x6の例題サイズだと、正直よくわからんね。いわゆる小サイズというか、10x10くらいでみてみたいな」
と、感じたそんなあなたに耳寄りのお知らせ! 2023年7月ニコリ刊「パズルBOX15」の波及効果1番が、ちょうどこの趣向を採用した問題になっております。これはさっそく試してみないと!
個人的には、趣向に気づくかどうかはさておき、易しいわりに妙な感じで決まっていくので楽しい、というパズルに仕上がっているんじゃないでしょうか。ただまあ、さすがに手段が少ないので、10x10より大きくなるとさすがに単調さが先に立つんじゃないかなと思いますね。

「『ひとつの数字の影響だけから決まる』が単調になりがちなら、『最大2つの数字の数字の影響を見れば決まる』みたいにしてみると、ちょうどいいところが見つかったりしない?」
と、感じたそんなあなた、いい疑問ですね! 適性があるかもしれないので、波及効果作成に手を染めてみるのはいかがですか?
とはいうものの、実際に仕上げるのはなかなか大変でもありましょう。そこはホスピタリティが身上のわたくし、あらかじめご用意してございます。2023年6月ニコリ刊「パズル通信ニコリvol.183」の波及効果3番がまさにそれ。レッツチャレンジ!
でまあ、まさにそれ、ではありますが、面白さではなく解きやすさの観点だと、『最大2つの数字の数字の影響を見れば決まる』は、あんまり効果的ではないかなあ。ふつうの波及効果の解きやすさとそれほど変わらないかな、という印象ですな。ともあれご確認よろしくです。「そんなことないよ! いいよこれ!」という声がありましたら考えも変わるかもしれません。

 

ということで、久々な場所で相変わらずの話でした。

 

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