数独が好きだ

論文とかでsudokuの文字があったりすると、「おお」と思ってつい斜め読んでしまうことが多いのですが、大概、いわゆる数独の答えの盤面が扱われていて、「このような構造を持っていると我々の提案した方法で検索性を飛躍的にアップすることができるぜ! 例えばsudokuとかだな!」みたいな内容で、うーん、それはそれで面白いだろうけど、ぼくの期待してるものとはちょっと違うかなー、と感じてしまったりします。

やっぱりなんらかの代数構造は欲しいよね、と思うのです。微分とか積分とかいう言葉に燃える者としては、バナッハ空間とまではいかなくとも、できればベクトル空間の構造が入ると嬉しいですけど、まあさすがに係数体の事情でうまくいかないかな。

数独の問題として完成している盤面をひとつ固定して、解き上がりまでに取り得るすべての状態を集めて、ORを取る演算で和を定義すれば群構造は入らないこともないですね。このままだと、表出数字の数だけで群構造が決定してしまいますけど。

解き上がるまでのすべての状態ではなく、例えばブロックのみに着目する手筋に絞って、その手筋のみを使って到達しうる盤面を全部集めるとかするなら、パズルとしての数独の意味を保ったままで扱えないこともないかな。表出60以上の問題をこの方法ですべて分類しましたー、とか、学部の卒論レベルならいけそうな気がしないでもない。